構造物のヘルスモニタリング @

 アメリカにおいて、つり橋(Ben Franklin Bridge)を支えるケーブルの、アコースティックエミッション(AE)によるインターネット連続モニタリングが実施されている。この端は、フィラデルフィア(ペンシルベニア州)と対岸のニュージャージー州を結ぶために、デラウェア川に1922〜1926年にかけて建設された。我が国でいえばちょうど東京湾に架かるレインボーブリッジやベイブリッジの役割を果たしており、交通量の多い極めて重要な端である。1972年以降、適切な維持・管理(ケーブルのオイリングなど)を中断したため、近年になり、ケーブルを構成する鋼線ストランドの10%近くが破断しているのが、目視検査により確認された。こうしたケーブルの補修には多額の費用が掛かり、さらに深刻な交通障害を引き起こすなどの問題の生ずることが推定された。このため橋を管理する港湾当局は、補修を行わず、アコースティックエミッション(AE)法を利用して鋼線の破断状況を連続監視し橋の安全を確保することにより、そのまま供用し続けることを決定した。