AE波の信号処理 A


 図
に示されるように、タンクなどの構造物に、3個以上のアコースティックエミッション(AE)センサーを取り付け、各センサーへのアコースティックエミッション(AE)信号到着時間差を基に、アコースティックエミッション(AE)波の発生位置を評価する位置標定がしばしば行われる。この方法は、地震波において各計測地点への到着時刻の差を利用することにより震源位置を決定するのと全く同じである。

 アコースティックエミッション(AE)計測には、2〜8チャンネル対応のディジタルアコースティックエミッション(AE)信号処理ボードを、PCシャーシ内に組み込んだ卓上PC型装置、あるいは別付けのシャーシに組み込み、ノートブックPCと接続したノートブック型装置が用いられる。これらの装置は、最新のディジタル信号処理法、およびマイクロプロセッサ技術とソフトウェアを使用しており、研究室で用いられるほか、圧力容器、タンク、配管などの実構造物における計測に広く適用されている。ヒットなど通常用いられる計測パラメータをデータセットとしてその発生時刻とともに取り込み、発生源の位置標定のほか、履歴、分布、相関など、任意に選んだ数百種のグラフについてリアルタイムで解析でき、さらに波形、周波数特性を実時間で評価・解析可能である。こうしたデータはハードディスクなどの媒体に記録され、後処理により全ての解析項目について評価を行うことができる。