AE波の信号処理 @

 アコースティックエミッション(AE)センサーで検出され、内蔵アンプで増幅後アコースティックエミッション(AE)計測装置に入力されたアコースティックエミッション(AE)信号は、解析のために信号処理が行われる。アコースティックエミッション(AE)信号には図に示されるように計測装置の持つ熱雑音や、周りの環境雑音に起因する背景雑音が必ず存在する。したがって、有効信号のみを検出・解析するために、背景雑音に比べ十分(通常は6dB(2倍)程度)大きな振幅値にしきい値を設定し、それを超えた信号のみを識別して取り出し、信号処理を行う。

 信号処理方法として、一般的にヒット処理が適用される。この処理法において、右図に与えられるように、左図にある検出アコースティックエミッション(AE)波形を包絡線検波してできる緑色で示される波形のひとかたまりを一個の信号(ヒット)と定義する。解析・評価は、その個数や最大振幅値、カウント数(振動の回数)あるいは面積で表される相対的エネルギーなど、アコースティックエミッション(AE)パラメータの大きさや発生頻度などを比較することにより実施される。これは、ちょうど微弱な初期微動から始まり、やがて大きな主振動につながる一連のゆれを一回の地震と数え、その発生回数や大きさ(マグニチュード)を基に、地震活動の程度を評価することに類似している。